日本書房

日本書房(にほんしょぼう)
[文学] 国語、国文学、古典籍

古典文学のスペシャリスト
"和本"に気軽に触れられるのが魅力

 神保町で日本文学、なかでも江戸時代以前のものを探すなら、まずは日本書房だ。現在、二代目の西秋忠男さんと、長男・輝彦さん、三男・幸男さん親子が店を経営している。

 天井までとどく書棚には専門書がずらり。また、ここ数年、とくに力を入れているという“和本”も、充実の品揃えだ。和本とは明治以前に日本でつくられた和綴本のこと。江戸時代の図入り百科事典で見た目にも楽しい『倭漢三才図会』や、日本初の勅撰和歌集として文学的にも歴史学的にも重要な『古今和歌集』などがある。和本を形作る和紙は、やわらかい質感であるうえ、洋紙に比べるとはるかに耐久性がある。日本文化の一端を知る貴重な資料だ。この和本の文化的、芸術的な価値や魅力を伝えようと07年12月に発売された「DOCUMENTARY 和本 -WAHON-」というDVDでは、幸男さんも企画・制作に大きく関わった。海外へも和本の魅力を発信しようと意欲的で、08年春には英語版も発売された。

 しかし一般には、「和本」という言葉すらあまり知られていない。そこで、もっと気軽に「和本」に接してもらい、まずは親しんでもらおうと、単価の比較的安いものも多く扱い、店の中に入らずとも触れられるように、店頭にも積み上げている。仏書や漢籍、草双紙の端本(はほん・数冊でひと揃いとなる本の何冊かが欠けているもの)などは5000円程度で手に入る。安いものでは数百円のものもある。

「『和本』を含めて、古書の魅力をどんどんお伝えしたいと思います」と語る幸男さん。ここへ来れば、いままで古典が不得意だった人も、興味を持つに違いない。

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