髙山本店

髙山本店(たかやまほんてん)
[趣味・芸術] 日本史、武道、能、美術、狂言

日本の伝統芸能から
料理、服飾本まで

 1875(明治8)年、九州黒田藩の武士だった髙山清次郎さんが始めた店で、神保町古書街一の歴史を誇る。現在は三代目富三男さん、四代目肇さん、五代目剛一さんらが店を切り盛りしている。

 能、狂言、歌舞伎といった日本の伝統芸能から武道、歴史、料理、服飾、美術まで、趣味全般の書籍を幅広く扱う。
「三代目は武道、四代目は料理、と代替わりするたびに、それぞれの個性や興味を活かしつつ、ジャンルを拡げていきました。私は着物をはじめとする昔の服装に興味を持っていたので、新たに服飾関係の棚を作りました」と話すのは五代目当主の剛一さん。
 店内に置かれたガラスケースには、能面や能版画、浮世絵などが収められている。また観世流や宝生流など、流派によって異なる謡本も豊富に揃う。
「能は舞、謡、囃子の三要素から成り立つものです。能面から謡本までそのすべてを扱うようにしています」

 さらに目に付くのが、司馬遼太郎、壇一雄、大岡昇平らによる色紙の数々。時代小説を書く際の資料集めで、同店の世話になったという大作家は少なくないという。

「司馬先生から注文が入ると神保町中の書店からトラック一杯に本をかき集めて、東大阪の先生の仕事場まで届けたそうです。時代小説の良し悪しはどれだけいい資料を集められるかで決まると聞いたことがあります。作家にとって本屋は“コンシェルジュ”的存在だったのでしょうね」
 自分にとっての“コンシェルジュ”的古書店を見つけることもまた古書街めぐりの楽しみの一つになる。まずは店主に声をかけてみるといいだろう。

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