ラドリオ

ラドリオ(らどりお)

神保町が誇る老舗中の老舗

 昭和24年創業の『ラドリオ』は、歴史ある喫茶店の多いこの界隈でも、もっとも老舗のひとつとして知られている。スペイン語で「レンガ」を意味する店名の通り、

古風で重厚なレンガ造りは「昭和モダン」という言葉がぴったりの、じつに趣きのあるたたずまいだ。
そして、ひとたび中に入れば、まるで都会の喧騒が幻であるかのような、静かで落ち着いた雰囲気。温かみのある木製の調度品や、古風な品々に囲まれ、さながら伝統的な英国のパブにいるような気分にさせられる。

 かつての経営者がシャンソン好きだったことから、長らく「シャンソン喫茶」として親しまれてきたが、代が変わった現在では、BGMにジャズも流している。また、コーヒーに生クリームをのせた、いわゆる「ウィンナー・コーヒー」を日本で初めて提供した店としても有名。その濃厚かつフレッシュな味わいを目当てに、はるばる遠方から訪れるファンも多い。

 夕方からはバータイムがスタートし、まさに「大人のための空間」となる。神保町にゆかりのある推理小説家・逢坂剛氏が、ここで直木賞の発表を待ったという逸話も伝わるほど、作家や文化人に愛され続けてきた『ラドリオ』。数々の名士が座ったというカウンターの止まり木にゆっくり腰を下ろして、この街の歴史に思いを馳せてみたい。

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