
共栄堂(きょうえいどう)
「文明開化」という言葉にも象徴されるように、明治の世になって次々に海外進出を果たしていった日本人が、苦労に苦労を重ねて命がけで持ち帰った財産の数々。![]()


大正期にインドネシア・スマトラ島からもたらされ、今日もここ共栄堂で味わうことのできる「スマトラカレー」のレシピは、その大いなる遺産のひとつだろう。
黒いカレーと表現されることもある濃厚なソースは、トロトロになるまで煮込んだ野菜と、1時間かけてじっくりと炒めた26種類ものスパイス、それに肉の旨みが絡み合い、絶妙な風味をかもし出す。ポーク・チキン・ビーフ・エビといった具材はソースとは別に仕込んでおり、各々の味の違いを際立たせている。![]()
また、小麦粉は一切使用しておらず、濃厚ながらサラリとした仕上がりになっているところも、まさに老舗ならではの技だろう。もちろんライスにも気を配り、選び抜いた新潟産のコシヒカリを採用している。このつややかなご飯が、サラサラのルーとじつに相性が良いのだ。口休めにポタージュスープを提供するといった細やかな心配りも嬉しい。
人気のポークカレーは、柔らかくジューシーな豚肉がゴロゴロ入った逸品。味にうるさいカレー通をも唸らせるチキンカレーも、一度は食べてみたい永遠の定番メニューだ。
